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鉄スクラップのグレードについて

2022年05月10日

株式会社北斗では、金属リサイクル事業を展開しています。
資源が乏しい日本にとって金属リサイクルによって再利用される鉄などの資源はとても大切なものです。

そのため、当社は金属スクラップの売買を通じて再び鉄鋼原料やその他金属製品に蘇らせる事業を行っています。

近年、重要度があがっている金属リサイクル事業ですが
今回は、その中でも金属をリサイクルする過程で生まれる鉄スクラップのグレードについてご紹介します。

鉄スクラップのグレード

鉄スクラップは、一般社団法人日本鉄源協会の検収統一規格により厳格に分けられています。
鉄スクラップには加工や処理のされ方、材質、品種が違いがあるため
まとめてリサイクル処理することができません。
それぞれ等級によってランク付け、また品種によってそれぞれの金属に適した方法でリサイクルされます。

どのような種類があるか以下で説明します。

炭素鋼スクラップと銑スクラッップ

これは以前ご紹介させていただきましたコラム「鉄スクラップの種類について」で解説させていただきました。

炭素鋼スクラップは普通鋼の鋼材がスクラップになったもの
銑スクラップは不純物が多く含まれる鋼材、鋳物製品、鋳型、各種機械の老朽化したもの
をそれぞれ指します。

品種について

炭素鋼スクラップと線スクラップの中に品種があり、さまざまな分類があります。

炭素鋼スクラップの品種
・ヘビー
鋼板やH形鋼、形鋼などをギロチンシャーやガス溶断、重機などでサイジング処理したものです。

等級には厚さや幅、長さ、高さ、重量などの規定があります。
大きいものからHS・H1・H2・H3・H4と区分されます。

・プレス
主に鋼板加工製品を母材にしてプレス機により圧縮形成した直方体状のものです。

母材により等級がA・B・Cと区分されます。
Aは主に使用済みの自動車をプレスしたもので、Cは飲料缶をプレスしたものです。
BはA・Cに当てはまらないものです。

・シュレッダー
主に鋼板加工製品を母材にしてシュレッダー機により破砕したあとに時期選別機で選別されたものです。

母材によって等級がA・Bに区分されます。
Aは主に使用済みの自動車を破砕したもので、Bはそれ以外の混合品です。

・新断
鋼板加工製品を製造する際に発生する切りくず及び打ち抜きくずです。

形状、酸化の程度により等級が変わり、シュレッダー・プレスA・プレスB・バラA・バラBに区分されます。
シュレッダーは新断をシュレッダー加工したものです。
プレスAとバラAは表面処理していない薄鋼板で酸化していないものです。
プレスBとバラBは多少酸化している薄鋼板と鋼材材質に悪影響を及ぼさない程度の表面処理がされている鋼板です。

・鋼ダライ粉
ネジ、機械部品などを制作する際に発生する切削くず及び切り粉です。

形状、酸化の程度により等級が、A・B・プレスに区分されます。
Aは普通切削くずで酸化が少ないもの、チップ状のものです。
Bは普通鋼切削くずで多少酸化しているもの、パーマ状のものです。
プレス普通鋼切削くずで酸化の少ないものをプレスしたものです。

銑スクラップの品種
・故銑
使用済み鋳物製品を細かく打ち砕いたブロック状のものです。

母材により等級が区分されます。
Aは機械銑、道具銑などの上銑、モーターブロックを完全解体したものです。
Bは並銑、モーターブロックを未解体なもの(油抜きもの)です。

・銑ダライ粉
鋳物製品を生産する際に発生する切削くずです。

酸化の程度によって等級がA・Bに区分されます。
Aは普通鋼切削くずで酸化の少ないもの、チップ状のものです。
Bは普通鋼切削くずで多少酸化しているもの、パーマ状のものです。

最後に

このように鉄スクラップはさまざまな品種や等級に分けられます。
それは、鉄スクラップの買取価格やリサイクル処理方法が品種によって変わるためです。

鉄スクラップの規格を設け、さまざまな選別の仕方を行うことで
はじめて金属リサイクルを円滑に進められるのです。

今、日本だけではなく世界中も金属リサイクルについて力を入れています。
限りある資源だからこそ、これからもその資源を活用するために
このような取り組みを続けています。

株式会社北斗では市中発生した金属や家屋・ビル解体によって発生した金属のリサイクルも行っております。
解体業や金属リサイクルについてなど、分からないことやお困りごとがありましたら是非ご相談ください。

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